日本アイ・ビー・エム株式会社(日本IBM)は9月13日、ハイブリッド・マルチクラウド環境全体で顧客データのプライバシーを管理する機能を備えた企業向けプラットフォームの新製品「IBM z15」を発表した。また、ミッション・クリティカルな業務向けのハイブリッド・マルチクラウド環境用に設計された、企業向けハイエンド・ストレージ・システムの新製品「IBM DS8900F」も合わせて発表している。z15は、ポリシー・ベースの制御により、ハイブリッド・クラウド全体にコピーされるデータに対するアクセスを無効化する機能で「IBM Z」を中心にデータを完全に保護することが可能となるもの。z15内のすべてのデータを暗号化する全方位型暗号化技術に加え、Data Privacy Passports技術によって企業のハイブリッド・マルチクラウド環境にわたり、常にデータを保護する。また、計画停止時間と計画外停止時間のコストとその影響を最小化するためのアプローチも行われている。1日に最大1兆件のWebトランザクションを処理し、大規模なデータベースをサポートし、1台のz15システムで240万のLinuxコンテナ(同等のWebサーバの負荷を実行しているベアメタルのx86プラットフォームと比較して、z15 LPARではコアあたり2.3倍のLinuxコンテナ)までスケール・アウトできる。またz15は、最大1/30までレイテンシーを短縮し、最大1/28までCPU利用率を低減させる。これにより、ミッション・クリティカルな業務でのレイテンシーの課題に対処でき、セキュアなハイブリッド・クラウド戦略の中心になるとしている。