本連載も終盤にさしかかりつつある先日、日商エレクトロニクスから 1 件の PowerPoint ファイルが編集部に届きました。 日商エレクトロニクス社による製品検証情報をもとに、本連載読者向けダウンロード用資料として、ホワイトペーパーの準備を進めていた矢先のことでした。・公開中ダウンロード資料「CASB製品の選定比較 参考資料」 準備していたホワイトペーパーの中身は、三大 CASB ベンダーと呼ばれる大手三社の各社毎の特色と、大手二大 Secure Web Gateway ベンダの各社別の特色で構成するところまでは、すでに内容が確定していました。そこへ、「どうしてもこれを追加したい」という一言を添えて、ビジネスシーンなのに一人称が「俺」、 “日商エレで最もクラウドセキュリティを知る男の一人” 坂口武生から PowerPoint ファイルが届いたのでした。この PowerPoint はいったいどんな内容なのでしょう。 本連載「日商エレに聞く、CASBとクラウドセキュリティの疑問」は、連載第 1 回で「監禁」、つづく第 2 回で「手錠」という、ビジネス系媒体ではついぞ見かけないキーワードを用いながら、日本のセキュリティジャーナリズムに大藪春彦の世界観を持ち込んだ画期的連載としてスタートし、クラウドセキュリティをテーマにしつつ、日本の IT 利活用の実態に迫ってきました。 「商業メディアによる企業取材記事」としては、かなり攻めたスタイルを採用しながら回を進めてきており、どこまで書くと怒られるのか、どこまで脚色・誇張すると呼び出しをくらうのか、IT ジャーナリズムが持つ限界にすら挑戦しつつ、残り少ない平成最後の日々を駆け抜けてきたコンテンツだったといえるでしょう。 そこへ、本誌の「信頼できる男」坂口がどうしても追加したいという資料はいったい何なのか、震える手でファイルを解凍した編集員がそこで目にしたのは想像だにしなかった内容だったといいます。