マカフィー株式会社は2月26日、2018年下半期の脅威レポート「McAfee Labs モバイル脅威レポート:2018年下半期」を発表した。同レポートでは、サイバー犯罪者が違法な利益を追求したことで2018年に劇的に増加した、バックドア、不正な暗号化、偽アプリ、金融機関を狙うトロイの木馬などについて報告している。特に、McAfee GTIによる偽アプリの検出数が、2018年6月の10,000件から同年12月には65,000件近くに増加したことをもっとも注目すべきことに挙げている。レポートでは、2018年は「モバイルマルウェア」の年、2019年は「あらゆる場所にマルウェア」の年となると予測している。サイバー犯罪者は収入を最大化する方法を探しており、市場の変化に対応して戦術をシフトしている。たとえば、仮想通貨の価値が下がれば、犯罪者たちは仮想通貨のマイニングから離れていく。悪意あるアプリを見つけて削除するようになったアプリストアも同様だ。スマートフォンは家庭内の複数のデバイスに接続し制御できるため、サイバー犯罪者はユーザを騙して侵入する新しい方法を模索している。2018年には、2倍以上のモバイルバックドアをリードするファミリーとなった「TimpDoor」の影響が大きく見られた。また、モバイルデバイス上のトロイの木馬は世界的に急増しており、主にモバイルバンキングを狙っている。モバイルデバイスを狙うマイニングやスパイウェアの増加もみられた。