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2018.12.15(土)

「日本のハッカーが活躍できる社会」を目指し設立(日本ハッカー協会)

「日本のハッカーが活躍できる社会を作る」ことを目的に、一般社団法人「日本ハッカー協会」が設立された。

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9月13日、一般社団法人「日本ハッカー協会」が設立された。同協会の目的は、「日本のハッカーが活躍できる社会を作る」こと。代表理事を務める合同会社エルプラスの杉浦隆幸氏は、その実現のためには3つの課題があるとし、課題の解決のために活動していくとした。

3つの課題とは、「ハッカーの人物像や貢献できることが社会において十分に認知されていない」「ハッカーが活躍できる雇用の場が少ない」「ハッカーが法的トラブルに巻き込まれることが増えている」こと。事業内容も課題の解決に取り組むことを目的としたものとなっており、「メディア事業」「ハッカーを中心とした人材紹介事業」「登録ハッカーに対する弁護士派遣事業」を行っていく。

メディア事業では、ハッカーに対する社会の理解を深めるために、ハッカーが組織にどのように貢献する人材なのかといった情報を、主に記事媒体にて発信する。例として「ハッカーに関するバズワードの解説」「サイバーセキュリティ事件の解説」「組織に属していないハッカーの活動や実績の紹介」などを挙げた。「ハッカーについての認知を広げたいので、特にメディア事業に注力する」と杉浦氏は言う。

人材紹介事業では、仕事を求めるハッカー(会員)と、ハッカーの求人案件情報をそれぞれ同協会のWebサイトに登録できるようにし、同協会が案件についての質問や条件調整を行い、登録された会員のスキル情報により選別し、案件を紹介する。同協会では面接日程の調整までを行う。同協会は、すでに人材紹介の事業認可を取得している。なお、登録会員の経験職種は、JNSAの「セキュリティ知識分野(SecBok)人材スキルマップ 2017年版」をベースに、各職種ごとにレベル分けを行う。

登録会員に対する弁護士派遣事業は、会員が巻き込まれた法的トラブルに対する支援策を用意するためのもの。登録ハッカーがこうしたトラブルに巻き込まれた際に、同協会に登録した弁護士を派遣する。また杉浦氏は将来的な構想として、ウイルス対策研究会の発足や、ハッカー技術のデータベース構築、セキュリティセミナー事業、セキュリティ調査の委託事業、CTFなどへの支援協力、セキュリティ研究支援・受託、ハッカーの資格試験の創設などを挙げた。

同協会の会員は、「理事および幹事」「正会員」「賛助会員」「登録会員」と定義している。理事および幹事は正会員から選出され、正会員はセキュリティ業界において著名な業界関係者となる。賛助会員は、協会の理念に共感し、年会費を支払う一般企業。登録会員は、同協会に登録したハッカーとなる。

同日、就任が発表された理事は次の通り。
石川英治氏(株式会社オウケイウェイブ CTO)
上野宣氏(株式会社トライコーダ 代表取締役)
園田道夫氏(国立研究開発法人 情報通信研究機構:NICT)
宮本久仁男氏(株式会社NTTデータ)
堤大輔氏(合同会社エルプラス)
また、監事には斉藤健一氏(元ハッカージャパン編集長)が就任した。

なお、同協会の構想は2018年4月頃、杉浦氏と岡本顕一郎氏(元ハッカージャパン編集者・セキュリティWebメディア編集長)が意気投合したことから始まったという。ここに杉浦氏が設立したネットエージェント株式会社の部下であった堤氏が加わり、一気に具体化した。そのため、登記は5月に済ませていたという。7月から本格的に活動しようとしていた矢先の6月に、岡本氏が事件に遭ってしまった。岡本氏の遺志を継ぐ形での設立となり、冒頭では黙祷が捧げられた。

本誌の編集長でもある上野氏は「セキュリティに関する仕事は煩雑かつ根気の要る仕事も多いため『セキュリティの仕事が好き』だと自分で言える人材がもっとも適していると考えます。そのためセキュリティを仕事にしていきたいと自ら本協会に登録する人材は、セキュリティ関連業務の適性が高いと考えています」とコメントしている。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

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