工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン 7 「アリバイの通信密室」 第14回「Bitcoinアプリ」 | ScanNetSecurity
2019.10.21(月)

工藤伸治のセキュリティ事件簿 シーズン 7 「アリバイの通信密室」 第14回「Bitcoinアプリ」

だが、動機がわからなかった。それだけが問題だった。社長と会ってそれがわかった。あんたはずっと以前から社長の隠し口座の金を狙っていたが、チャンスがなかった。ないなら無理矢理作ろうってことで今回の事件を思いついた。

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「本当の犯人は、あんただからさ」

オレがそう言うと、すっと青ざめて山岡は後ずさりした。

「なにがなんだか……だって犯人は吉沢だったじゃないですか」

それでも言い返してくる。

「いや、吉沢は全くなにも知らない。バイトを掛け持ちしてるふりをしてくれって頼まれたくらいだろう。吉沢の留守中に、あんたが勝手にIDを利用した」

「なにをおっしゃっているんだか……百万円ぽっちのためにそんなことしませんよ」

山岡が引きつった笑いを浮かべる。額に汗がにじんでいるのがわかる。やっぱりこいつで間違いない。不意打ちして正解だ。

「社長の隠し口座の財産を両替してBitcoinの自分の口座に送金するんだろ」

「なんのことだか……」

《一田 和樹》

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