株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は10月30日、次世代ネットワークセキュリティの実証実験を開始すると発表した。同社では、SDNやNFV技術をベースとした「フルレンジ・セキュリティ」の開発・検証を進めている。これは、ユーザやデバイス単位でセキュリティセグメントを論理的に設定する自社技術(Software-Defined Segmentation)により、各セグメントのセキュリティポリシーに合わせてネットワーク全体のセキュリティ監視・制御を動的に行うというもの。今回の実証実験は、セキュリティ機能をクラウドおよびオフィスネットワークに分散配置し、不正な通信を発見すると動的にネットワークが制御され、不正通信や不正ファイルをブロックする実証実験。なお、不正アクセスの侵入検知システムなどのセキュリティ機能は、トレンドマイクロ株式会社の「Trend Micro Security VNF」を使用する。両社は昨年、セキュリティの監視レベルをクラウド上で動的に変更し、不正通信を制御する技術検証を行っており、今回は検証範囲をオフィスネットワークやデバイスまで拡大し、動作連携を確認する。IIJでは、2018年度下期を目途に、ネットワークサービスのソリューションとして、フルレンジ・セキュリティ機能を提供する予定。