一般社団法人 JPCERT コーディネーションセンター(JPCERT/CC)は4月13日、2017年1月1日から3月31日までの四半期における「インシデント報告対応レポート」および「活動概要」を公開した。インシデント報告対応レポートによると、同四半期にJPCERT/CCに寄せられたインシデント報告件数は4,095件で、前四半期(4,036件)から1%増加した。インシデントの内訳は「スキャン」が49.2%、「Webサイト改ざん」が19.9%、「フィッシングサイト」が14.6%を占めた。フィッシングサイト全体では、Eコマースサイトを装ったものが31.0%、金融機関のサイトを装ったものが27.5%を占めている。本四半期に報告が寄せられたフィッシングサイトの件数は707件で、前四半期の521件から36%増加し、前年度同期(645件)との比較では10%の増加となっている。活動概要では、ADのセキュリティに特化した「ログを活用したActive Directoryに対する攻撃の検知と対策」を3月14日に公開した「Active Directoryのセキュリティにフォーカスした実践的解説書を公開」、マルウェアの類似度に基いて複数のマルウェアをクラスタリングし、結果を可視化するためのツール「impfuzzy for Neo4j」を3月10日に公開した「マルウエアの類似度によるクラスタリング結果を可視化するためのツールを公開」、そして「制御システムセキュリティカンファレンス2017を開催」の3つををトピックに挙げている。