チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズ株式会社(チェック・ポイント)は2月28日、「H2 2016 Global Threat Intelligence Trends(2016年下半期 脅威情報トレンド・グローバル版)」を発表した。同レポートは、同社のThreatCloud World Cyber Threat Mapに蓄積された、2016年7~12月の脅威情報データに基づいて作成されたもので、企業へのサイバー攻撃で使用されている主な手口と、主要マルウェア・カテゴリ(ランサムウェア、バンキング・マルウェア、モバイル・マルウェア)における脅威動向について解説したもの。これによると、日本では2016年通年でモバイル機器が最大の攻撃対象となった。Android端末を狙うモバイル・マルウェア「HummingBad」が国内マルウェア関連インシデント全体の16%を占め、最大の脅威のひとつとなった。また、世界各国で確認されたマルウェア関連インシデント全体に占めるランサムウェア攻撃の割合は、2016年7~12月にかけて、5.5%から10.5%へと90%増加した。日本におけるランサムウェア攻撃の割合は同期間で5.6%から25.2%へと4.5倍に増加した。レポートではこのほか、ランサムウェア市場の寡占化やIoTデバイス経由のDDoS攻撃、JSE、WSF、VBEといった新しいファイル形式を利用したスパム・キャンペーンを傾向として取り上げている。