株式会社Doctor Web Pacific(Dr.WEB)は9月1日、2016年8月におけるモバイルデバイスを狙った脅威についての総括を発表した。8月には、iTunes上でiOS向けの偽のDr.Web製品が複数、Doctor Webセキュリティリサーチャーによって発見された。これらのアプリケーションの開発者は「Dr.Web」の国際登録商標およびロゴを違法に使用している。このアプリは有害なものではないが、使用するメリットもないとしている。また8月初めには、デバイスの動作を向上させるユーティリティに特有の機能を実行することから一見無害なアプリケーションに見える「Android.Slicer.1.origin」が発見された。このトロイの木馬は、実際には典型的なアドウェアプログラムであり、実行中のアプリケーションやAndroidインタフェース、開かれているWebページの前面に広告を表示させる。さらに、Google Playアプリを購入し、Android 4.3以降を搭載するデバイス上にダウンロードする機能も備えていた。