国家機関発行の身分証明書や運転免許証等の印刷にも対応するプリンタを発売(HID Global) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

国家機関発行の身分証明書や運転免許証等の印刷にも対応するプリンタを発売(HID Global)

 ASSA ABLOY(アッサ・アブロイ)グループのHID Global(エイチアイディー・グローバル)は、政府機関や地方自治体、大学、企業、医療機関など、大量のIDカードの発行を必要とする組織向けに、2種類のIDカードプリンター/エンコーダ発売を発表し、

製品・サービス・業界動向
これまでラミネート加工に使うフィルムのキャリアフィルム(台紙)の廃棄問題が課題だったが、「FARGO(R)DTC5500LMX」ならロール式のフィルムを使うことで、台紙上に残る余分なフィルムをなくし、消耗品コストの削減に成功している(撮影:防犯システム取材班)
  • これまでラミネート加工に使うフィルムのキャリアフィルム(台紙)の廃棄問題が課題だったが、「FARGO(R)DTC5500LMX」ならロール式のフィルムを使うことで、台紙上に残る余分なフィルムをなくし、消耗品コストの削減に成功している(撮影:防犯システム取材班)
  • 「FARGO(R)DTC5500LMX」は、消費電力の削減、ラミネート加工時のコスト削減、スピード化を実現したIDカードプリンター/エンコーダ(撮影:防犯システム取材班)
  • 「FARGO(R)HDP5600」は、600dpiの高解像度印刷に対応したIDカードプリンター/エンコーダ(撮影:防犯システム取材班)
  • 600dpiの「FARGO(R)HDP5600」で印刷したIDカード(上)と300dpiの従来品で印刷したIDカード(下)の比較。写真は、ルーペを使って拡大したものを撮影したが、「W」の文字など、300dpiの方は明らかなジャギーが確認できる。こうした違いをIDカードの真贋判定に利用することもできる(撮影:防犯システム取材班)
  • 同製品群を使ったIDカードの印刷例。ホログラムやマイクロ文字などを入れることでよりセキュアなIDカードの印刷が可能だ(撮影:防犯システム取材班)
  • 「FARGO(R)DTC5500LMX」と「FARGO(R)HDP5600」を前に詳細な説明してくれたHID Globalのセキュア・インシュアンス、アジア太平洋地域リージョナルディレクター Wei Jin Lee/ウェイジン・リー氏(右)とHID Globalの面々(撮影:防犯システム取材班)
 ASSA ABLOY(アッサ・アブロイ)グループのHID Global(エイチアイディー・グローバル)は、政府機関や地方自治体、大学、企業、医療機関など、大量のIDカードの発行を必要とする組織向けに、2種類のIDカードプリンター/エンコーダの発売を発表し、15日まで東京ビッグサイトで開催された「第11回オフィスセキュリティEXPO」にて実機の展示を行った。

 例えば、大学などでは毎年、何千枚の学生証を発行する必要があるが、学内のさまざまな施設を利用するためのキーが代わりになったり、身分証明書の代わりとなる学生証は、一定以上のセキュリティレベルが求められる。当然、容易に偽造できてしまうような仕様では、さまざまな弊害が出てきてしまう。

 そうしたセキュリティ面での課題をクリアしつつ、コスト面でも従来のIDカードプリンター/エンコーダより安価で導入できるのが、今回発表された、「FARGO(R)DTC5500LMX」と「FARGO(R)HDP5600」となる。

 「FARGO(R)DTC5500LMX」は、IDカードの最終加工に行われるラミネート処理にかかる消耗品のコストを従来品から40%削減。また、プリンター自体の消費電力も60%削減しているとのこと。結果として、環境に配慮し、利用者の利便性も向上させたIDカードの印刷が可能になるという。

 一方、「FARGO(R)HDP5600」は、従来型のプリンターが300dpiの解像度だったのに対して、2倍の600dpiに対応。小さな文字も鮮明に印刷できるので、真贋判定用のマイクロ文字なども入れることも可能だ。

 いずれの製品も、企業のIDカード、国家機関発行の身分証明書、運転免許証、政府機関向けのIDカードの印刷に対応する仕様となっている。

 なお、価格に関しては非公開となっているが、市場に流通する近いスペックのIDカードプリンターと比較した場合は、3~4割ほど安い価格設定になっているそうだ。販売に関しては、HID Globalの正規代理店を通じて日本市場に展開される。

セキュアなIDカードの作成が可能なプロ仕様のカードプリンター

《防犯システム取材班/小菅篤@RBB TODAY》

編集部おすすめの記事

特集

製品・サービス・業界動向 アクセスランキング

  1. 度を超えたハラスメント行為者 セガ従業員に損害賠償支払い

    度を超えたハラスメント行為者 セガ従業員に損害賠償支払い

  2. マクニカネットワークスが忘れない CrowdStrike 三つのエピソード

    マクニカネットワークスが忘れない CrowdStrike 三つのエピソード

  3. デロイトと JFEスチール、サイバーセキュリティの合弁会社設立

    デロイトと JFEスチール、サイバーセキュリティの合弁会社設立

  4. 大阪の奇跡「純国産SOCサービス」セキュアヴェイル、垂直統合までの20年

  5. GMOイエラエ、カルチャーデック公開

  6. ジョン・マカフィーの死から三年、新CEOにクレイグ・バウンディ氏

  7. 日本規格協会、ISO / IEC 27002 の改訂を受け「JIS Q 27002:2024」発行

  8. GMOイエラエ「ホワイト企業認定」最高ランクのプラチナ取得 三回目

  9. 人を標的とした脅威から守るために ~ KnowBe4 が Egress 買収

  10. 映画製作委員会への出資で得る権利をセキュリティ・トークン化して小口販売

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×