株式会社ラックは6月20日、国内でも多くのWebサイトで採用されているWebアプリケーションフレームワーク「Apache Struts 2」の脆弱性「S2-037」に関して、今後深刻なサイバー攻撃に悪用される可能性があるとして、対策を強く推奨する情報を公開した。「S2-037」は、Apache Struts 2のRESTプラグインが原因で、ネットワークを介してWebサーバ上で任意のOSコマンドが実行される深刻な脆弱性。同社によると、この脆弱性は以前に公開された脆弱性「S2-033」との関係にあるという。「S2-033」の脆弱性は、「DMIの無効化」によって回避可能であるとされてきたが、その後の調査によって攻撃を防げないことが判明している。この脆弱性を悪用するサンプルコードが海外の掲示板に掲載されたことで、深刻度が高まったという。「S2-037」も「DMIの無効化」では回避策として機能しないため、同社ではバージョンアップを強く推奨するとともに、暫定回避策も公開している。
Apache Struts 2 において Dynamic Method Invocation 機能の実装不備により遠隔から任意のコードが実行されてしまう脆弱性(Scan Tech Report)2016.5.26 Thu 8:15