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2018.12.10(月)

ロシアのWebサイトで全世界のネットワークカメラ映像が流出(3) ネットワークカメラはIT機器

 前回の記事では、日本においてネットワークカメラの高いシェアを誇るパナソニックに取材し、今回の騒動を受けた見解と今後の対応策を聞いてきたが、第3回となる今回は、その他のネットワークカメラメーカーの対策を紹介していく。

製品・サービス・業界動向 業界動向
 前回では、日本においてネットワークカメラの高いシェアを誇るパナソニックに取材し、今回の騒動を受けた見解と今後の対応策を聞いてきたが、第3回となる今回は、その他のネットワークカメラメーカーの対応を紹介していく。

 今回、書面による取材をお願いしたのは、アクシス(アクシスコミュニケーションズ)、ソニー(ソニービジネスソリューション)、TOA(ティーオーエー)の3社。いずれも、日本国内で広く普及しているネットワークカメラの主要なメーカーとなる。

 それでは早速、今回の騒動に対しての各社の対応を紹介していこう。

 まずソニーだが、特約店向けのWebサイトや取扱説明書にて安全運用に関する呼びかけを実施。今後のカメラ本体への機能面での対策については、検討中ではあるものの、現段階での具体的な内容の公表は控えたいという返事が届いた。

 続いてTOAは、もともと工場出荷状態から個別のIDとパスワードが設定されているため、汎用的な初期ID&パスワードが出回って映像が流出するといったリスクはあらかじめ抑えられていたという。ただし、メーカーとしては、より安全性を高めるためにユーザー側で運用開始時にIDとパスワードを再設定することを推奨しており、同社のWebサイトにて呼びかけている。

 そしてアクシスだが、実はこの騒動が起きる以前から、パートナー企業向けの講習会(アクシスコミュニケーションズアカデミー)で使われるテキストなどでも安全運用を呼びかけてきており、2015年3月の段階で、セキュリティ関連の業界紙にて、「ネットワーク映像システム利用・運用の手引き。」と題した連載記事を寄稿している。今回の騒動を受けて、これまでの知見をまとめた小冊子を作成し、紙媒体として随時提供しているそうだ。

 ちなみにアクシスがまとめた小冊子を直接見る機会があり、そこに書かれていた内容が興味深かったので、一部紹介しよう。

●ネットワークカメラはIT機器である!

 どの点が興味深かったのかといえば、ネットワークカメラを「IT機器である」と定義している点だ。

 監視カメラというと、どうしても「カメラ」のイメージが先行するが、ネットワークに繋いで運用するからには、IT機器に代わりはない。実はこの言葉こそが重要なポイントで、「カメラ」という認識が強いと、機器単体のセキュリティにばかり意識が向いてしまうが、IT機器となれば、パソコンと同じように機器本体、システム全般、ネットワークの3つのセキュリティに気を配る必要性があることに気付ける。

 こう書くと、かなり本格的なセキュリティ対策が必要になるかと思うかもしれないが、まず第1段階としては、過去2回の記事でも触れたように、IDとパスワードを適切に使ったうえでの運用するだけでも最低限の安全は担保できる。

 ちなみにアクシスの小冊子には、第三者に映像が見られることへのリスクのほかに、PTZカメラの画角を犯罪者などにより、意図的に操作され、肝心な映像が撮影されないというリスクも示唆している。

 さらにその先にあるネットワークのセキュリティ対策にも言及し、より安全なネットワークカメラの運用をするには、カメラ単体だけでなく、その通り道であるネットワークのセキュリティへの重要性を説いていた。

 次回は、アクシスが小冊子でも触れていたカメラを使ううえでのネットワークセキュリティに関して、ネットワークサービスを提供するニフティが考える、安全なネットワークカメラの使い方に関して紹介していくことにしよう。

“IT機器”であるという認識が必要……検証・ネットワークカメラ映像流出騒動#03

《防犯システム取材班/小菅篤@RBB TODAY》

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