トレンドマイクロ株式会社は1月29日、サイバーセキュリティ月間が2月1日から始まることを受け、企業に対してメール添付のマクロ型不正プログラムの脅威が急増していると注意喚起している。マクロ型不正プログラムとは、「Microsoft Office」マクロ(VBScript)で作成した感染型不正プログラムのこと。1990年代半ばから後半にかけて「XM_LAROUX」や「W97M_MELISSA」などが流行したが、マクロ機能がデフォルトで実行不可となったことから使われなくなっていた。しかし、2014年11月頃から再び登場し、2015年は検出数が前年比5倍に急増している。同社では、過去の流行とマクロ無効化設定の背景を知らない利用者を騙して、攻撃の成功率を高める手法として活用されているとみている。特に日本では2015年第4四半期に検出数が急増、世界でも4位となり、その割合も増加している。また世界的に、検出されたマクロ型不正プログラムの8割弱が法人を標的としている。同社では法人従業員に対し、「メールに添付されたファイルは安易に開かない」「不用意にマクロを実行化しない」「更新プログラムを速やかに適用する」といった対策を呼びかけている。