警察庁は1月28日、2015年の特殊詐欺認知・検挙状況等について発表した。発表によると、2015年における特殊詐欺の認知件数は13,828件で、前年比で436件(3.3%)の増加、被害総額は476.8億円で同88.7億円の減少(-15.7%)となった。被害額は減少に転じたものの、依然として高水準で推移している。1件あたりの被害額は373.4万円で、同81.0万円の減少(-17.8%)となっている。なお、首都圏の1都3県での認知件数および被害額は大幅に減少したが、地方大都市圏の大阪、岡山、福岡などは増加したという。一方で、取締りの推進の結果として、検挙件数は4,114件で同862件の増加(26.5%)、検挙人員は2,552人で同567人の増加(28.6%)と、いずれも2011年以降最多となっている。具体的には、60箇所の犯行拠点を摘発し、343人を検挙した。もっとも多かったのは東京23区内の45拠点、埼玉4件、千葉4件、神奈川3件などとなっている。同半期の特徴として、高齢者(65歳以上)の特殊詐欺被害が増加していることを挙げている。同庁では今後の取り組みとして、「犯行グループの摘発強化」「犯行ツール対策」「関係事業者等との連携強化」を挙げている。