マドリード・バルセロナ・東京~デロイト SOC レポート(2)デロイトグループ世界初のサイバーセキュリティ事業投資 | ScanNetSecurity
2024.04.18(木)

マドリード・バルセロナ・東京~デロイト SOC レポート(2)デロイトグループ世界初のサイバーセキュリティ事業投資

サービス内容は、MSS やインシデントレスポンス、ペンテスト、情報漏えい対策、トレーニングなどの総合サイバーセキュリティコンサルティングサービスである。従来会計系ファームが得意であった上流工程以外の領域も、まんべんなくカバーされている。

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マドリードにあるデロイトスペインのサイバーセキュリティサービスは総勢 200 名、うち 160 名が SOC のスタッフで、世界各国にサービスを提供し、EU 圏のデロイト社の、セキュリティオペレーションの中心的役割を果たしている。日本の LAC 社の SOC が 100 名弱と考えると、一定の規模を持つ組織と考えていいだろう。

マドリードにあるスペインのデロイト社 の eCIC(Excellence Cyber Intelligence Center)の責任者である Alfonso Mur (アルフォンソ・ムール)氏によれば、マドリードの eCIC (「イーキック」と発音)は、南北アメリカ、アジアパシフィック、ヨーロッパ中東アフリカ( EMEA )三地域のうち、EMEA 地域の中心として機能しているという。

世界各国の eCIC や、地域のデロイト社メンバーファームとの情報共有を行うほか、グローバル 176 社 のクライアントに、均一なサービスを現地公用語( 23 カ国語対応、顧客の要望があればどんな言語にも対応可能)で提供している。

たとえば日本企業が同サービスを利用すれば、すべての国の現地法人の攻撃情報や解決法を、東京本社で受け取るようなサービスが得られるという。

サービス内容は、MSS やインシデントレスポンス、ペンテスト、情報漏えい対策、トレーニングなどの総合サイバーセキュリティコンサルティングサービスである。従来会計系ファームが得意であった上流工程以外の領域も、まんべんなくカバーされている。

Alfonso Mur 氏は、早期からサイバー犯罪やテロが企業のリスクとなることを認識し、セキュリティ事業の重要性・将来性に着目。デロイト社を説得し、同センターを 2013 年にオープンした立志伝中の人物。

こうしてスペインデロイトは、世界で一番最初にサイバーセキュリティ事業に投資を行ったデロイトのメンバーファーム(デロイト社は国毎に別会社となっており各社はメンバーファームと呼ばれる)となった。

オープンした 2013 年当時、31 名の従業員数、31社のクライアント数だった同センターを Alfonso Mur 氏は、3 年で従業員数 160 名、クライアント数 176 社という約 5 倍の規模まで育て上げた。

マドリードの eCIC の成功を受けて、2015 年 12 月、スペインデロイトは、バルセロナに新しい eCIC を開設し、さらにその基盤を強化している。
《高橋 潤哉( Junya Takahashi )》

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