マカフィー株式会社は1月14日、インテル セキュリティによる2015年第3四半期の脅威レポートを発表した。レポートでは、キートピックとして「ステルス化が進むファイルレスマルウェア」「クラウドを利用してモバイルバンキングを狙うトロイの木馬」「マクロウイルスが復活」の3つを挙げている。McAfee Labsでは、2015年初から第3四半期までに74,471件のファイルレス マルウェアのサンプルを採取しており、最も感染が拡大している3種類のファイルレス マルウェアは、ハードウェアプラットフォームのメモリ領域に直接感染し、カーネルレベルのAPIのバックグラウンドまたはOSのレジストリ内部に潜伏する。しかし、「Kovter」「Powelike」「XswKit」といった新種の攻撃は、OSのプラットフォーム サービスを悪用して、ディスクに痕跡を残さずに侵入するよう設計されているため、感染の特定が困難だという。また、McAfee Labsが2カ月にわたって約30万件のモバイル アプリを分析した結果、東ヨーロッパで数千のモバイル バンキング用アカウントが狙われた攻撃で使用された、2種類のモバイル バンキング型トロイの木馬を発見した。これら2種類のマルウェアは「Android/OpFake」や「Android/Marry」と呼ばれ、アプリのデータをバックエンドで管理しているサービスプロバイダにネットワーク接続するためにモバイル アプリ内に実装された“脆弱な”コードを悪用できるようになっていたという。