日本マイクロソフト株式会社は1月7日、「マイクロソフト セキュリティ インテリジェンス レポート(SIR)第19版」の日本語版を公開した。英語版は2015年11月18日(米国時間)に公開されている。SIRは、マイクロソフトが半期に一度公開している「セキュリティの脅威の動向を調査したレポート」で、第19版では2015年上半期における脆弱性、悪用(Exploit)、マルウェア、感染などに関する傾向を、世界約6億台以上のシステムから収集したデータをもとに分析している。レポートによると、脆弱性の件数については3,000件未満となり、前年上半期と同水準となった。前年下半期は件数が著しく増加したが、これはCERT/CCが同時期にAndroidアプリにおけるSSLの脆弱性に関する研究プロジェクトを実施したためだとしている。エクスプロイトについては、エクスプロイト キットとの遭遇回数は前半期の3分の1以上減少したが、15年下期におけるエクスプロイト キットの遭遇率は、2番目に遭遇率の高いエクスプロイトの3倍以上あり、いまだ最も遭遇しやすいエクスプロイトとなっている。レポートではこのほか、マルウェアと迷惑ソフトウェア、悪意のあるWebサイトについてもまとめている。