大日本印刷株式会社(DNP)は12月25日、標的型サイバー攻撃への対策要員を養成するアカデミーを2016年3月に開設すると発表した。侵入前提のセキュリティ対策においては、侵入を検知し被害を極小化、短時間でシステムを復旧させることが重要であり、侵入後の迅速で適切な対処を取ることのできる人材が不可欠となる。同社では、標的型サイバー攻撃から企業のネットワークおよび機密情報を守るためのセキュリティ人材を訓練し養成するシステム「TAME Range」を2015年9月から国内で販売しているが、このシステムを用いて体験型実践演習によるサイバー攻撃対策要員を養成するアカデミーを開設する。受講料は1名5日間で70万円を予定している。同アカデミーでは、世界トップレベルのサイバーセキュリティ技術を持つIAI(イスラエル・エアロスペース・インダストリーズ)の訓練システム「TAME Range」を用いて、日々進化するサイバー攻撃への対応をハンズオンで学習することで、未知の攻撃にも対応できるスキルを修得するというもの。さらに、DNPがIDC(Internet Data Center)の運営や3-D Secureの運用で培ってきたノウハウに、クレジットカード業界のセキュリティ基準PCI DSS(Payment Card Industry Data Security Standard)を満たしてきた知見を加え、現実に起きうるさまざまな脅威に対抗するサイバーセキュリティ技術者を養成する。