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七月九日 夕方 工藤伸治
岸田を会議室から出し、そのまま一緒にオフィスに入った。柳沢の野郎が、心配そうな表情でこちらを見ていた。だが、かまうもんか、大事な捜査なんだ。
すでに日が暮れかけていた。窓の外の景色にオフィスの風景が重なって映る。オレは窓に映った自分の顔をながめた。ナルシストってわけじゃないが、たまには自分の顔を見ないとどんな顔だったか忘れちまう。
七月九日 夕方 工藤伸治
岸田を会議室から出し、そのまま一緒にオフィスに入った。柳沢の野郎が、心配そうな表情でこちらを見ていた。だが、かまうもんか、大事な捜査なんだ。
すでに日が暮れかけていた。窓の外の景色にオフィスの風景が重なって映る。オレは窓に映った自分の顔をながめた。ナルシストってわけじゃないが、たまには自分の顔を見ないとどんな顔だったか忘れちまう。