吉川工業は東京ビッグサイトで開催されていた「自動認識総合展」において、RFIDを使用した「入退門管理システム」と「作業者接近検知システム」などを展示した。 「入退門管理システム」は、工場や施設向けの立ち入り管理システムで、入構証をアンテナにかざすことで瞬時にデータを読み込み、不正入構を防止する。 2万件の登録データから入構証5枚を認識するのに必要な時間は0.3秒と高速のため、車内から複数人がICカードをかざす必要がある状況でも、渋滞をさせずに入構することが可能となっている。 「作業者接近検知システム」は、RFIDタグの電波をアンテナを搭載したフォークリフトなどで検知することで、作業の安全を確保する。壁や障害物の裏にいる作業員なども検知できるので、目視できない死角の安全もカバーでき、3mから12mまで全方向、6段階にわたって警報区域を設定することができる。 その他、RFID技術を使ったシステムの拡張技術としては、構内の人員管理なども行えるため、タブレット端末による点呼リスト作成と組み合わせて、災害発生時の安否確認を行ったり、捜索を行うこともできる。 こうした同社のシステムは、すでに新日鐵住金の施設において、登録12,000件、15,000件の大規模運用が長期にわたって行われている。大規模なオーダーメイドだけでなく、SI事業者やエンドユーザー向けに低コストのパッケージ版の販売も展開していくとのこと。