株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)は12月24日、マルウェア感染によるインターネットバンキングの不正送金被害を未然に防ぐ金融機関向け「IIJ不正送金対策ソリューション」の提供を開始したと発表した。本ソリューションは、インターネットバンキングにアクセスするための仮想アプリケーション環境を提供するもの。本環境からユーザPCへはブラウザの画面情報のみが転送、表示されるので、ユーザPCを介した通信情報の窃取や画面の改ざんを防御することが可能となる。仮にユーザPCがバンキングマルウェアに感染していたとしても、マルウェアは通信経路に介入できず、ユーザは安全にバンキングシステムを利用することができるという。金融機関にとっては、導入にあたり既存のバンキングシステムを改修する必要がなく、導入済みのセキュリティ対策(ワンタイムパスワード、リスクベース認証等)と連携して、より強固なセキュリティ対策が可能になる。ユーザ(利用者側)にとっては、専用アプリケーションやブラウザプラグインなどのインストールが不要なため、導入による負担がなく、従来と同様のユーザビリティを維持できる。