株式会社日本レジストリサービス(JPRS)は12月9日、複数のDNSソフトウェアにおける脆弱性について注意喚起を発表した。これは、ISCから「BIND 9」「Unbound」「PowerDNS Recursor」を含む複数のDNSソフトウェアにおける実装上の問題により、DNSサーバプロセスに対し外部からの攻撃が可能となる脆弱性が発表されたことを受けたもの。JPRSでは、該当するDNSソフトウェアを利用しているユーザは関連情報の収集および、バージョンアップなどの適切な対応を取ることを強く推奨している。本脆弱性は、委任において設定される権威DNSサーバの台数や委任の段数、いわゆる外部名(out-of-bailiwick names)をたどる場合の参照の段数などに、適切な制限値が設定されていないために発生する。本脆弱性によって、namedやunboundなどのサーバプロセスがCPUやメモリ、ネットワークなどのシステム資源の過度な消費を引き起こし、結果として当該のサーバの異常動作やサービスの停止などにつながる可能性がある。本脆弱性は影響が大きく、かつBIND 9ではキャッシュDNSサーバに加え、権威DNSサーバにも限定的に影響を及ぼすと発表されている。