2014年8月6日~7日、米ラスベガス マンダレイベイホテルにて開催された、Black Hat 2014 に参加してきました。Black Hat は 1997 年から続く国際的な情報セキュリティの最先端とされるカンファレンスです。私は IT セキュリティ業界に入って4年目なのだけれど、実は今回が初めての参加です。
●人生初めてのラスベガス、人生初のBlack Hat
初めて会場についた時、正直胸が高鳴りました。9,000人以上が収容される高級ホテルの大会場では、スポットライトに照らされる演台の両側に、巨大な Black Hat のロゴがスクリーン映し出され、テクノな音楽に合わせて、表情を変えています。そして午前8時50分。カンファレンス創設者 Jeff Moss 氏が現れました。開会挨拶行われ、Black Hat 2014 が始まりました。
ディスカッションでは、組織内で情報セキュリティの価値を経営陣に認めてもらうことが一番の難題だという意見が出されました。70人以上が参加するこのセッションで「自社の CEO からトップダウンでセキュリティ対策を推進している組織は?」という質問に対して手をあげたのは半数弱に過ぎませんでした。
この世界最高峰と呼ばれている Black Hat USA に参加してるセキュリティ担当者の多くも、日本のセキュリティ担当者と同じように、経営陣に対し、情報セキュリティの必要性を説くのに一苦労しているというのです。世界中のどの組織もセキュリティは経営陣と対立していることが多いんだという事実を痛感しました。
●制御システム:パッチすら当てられない組織
WHY CONTROL SYSTEM CYBER-SECURITY SUCKS... Dr. Stefan Lders 氏は、制御システムのセキュリティ対策に対する組織の意識の甘さを訴えました。米国では未だ Windows XP を使用し続けている組織があり、新しいシステムを導入する際に、テスト環境を事前に用意できている組織も少ないということです。
MY GOOGLE GLASS SEES YOUR PASSWORDS! 「My Google Glass Sees Your Password!」こんなキャッチーなテーマで講演したのは、それぞれ、米マサチューセッツローウェル大学とタウソン大学、中国サウセスト大学、マカオ大学の 4 名の大学生でした。