企業を対象とする攻撃に進化する「ナイジェリア詐欺」(パロアルトネットワークス) | ScanNetSecurity
2024.07.27(土)

企業を対象とする攻撃に進化する「ナイジェリア詐欺」(パロアルトネットワークス)

パロアルトネットワークスは、同社のセキュリティ脅威インテリジェンスチーム「Unit 42」による最新の報告書「419 Evolution」を発表した。

調査・レポート・白書・ガイドライン
報告書「419 Evolution」
パロアルトネットワークス合同会社は7月23日、同社のセキュリティ脅威インテリジェンスチーム「Unit 42」による最新の報告書「419 Evolution」を発表した。ナイジェリアを拠点とする詐欺グループが精巧な犯罪行為にツールを応用して詐欺犯が企業の機密情報データを搾取するために展開していることを解説している。ナイジェリア419フィッシング詐欺は、ナイジェリアの犯罪者が個人のクレジットカード情報や個人情報を騙し取る手法で有名だが、その手口は簡単に見破れるものであった。

しかしこの数年間で、より高度な技術を使用してターゲットを企業に拡げている。今回、パロアルトネットワークスの研究者が、同社のクラウドベースの仮想サンドボックス環境でサイバー脅威を迅速に分析するWildFireを使用して、詐欺グループの犯罪活動や技術を発見し、Silver Spaniel攻撃と命名した。特に、ナイジェリアの犯罪組織はアングラ系フォーラムで入手できるRATを使用しており、感染したシステムの完全なコントロールを奪うことができる商用の「NetWireRAT」も含まれている。

Silver Spaniel攻撃と同様の攻撃が、これまでに東欧や敵対的諜報活動グループから来ている可能性がある。従来のアンチウイルスソフトや従来型ファイアウォールを回避できるように特別に設計されているため、これまで潜在的に影響力が高いナイジェリアのスパム攻撃に対して対応を行っていなかった企業への脅威が高まっているとしている。
《吉澤 亨史( Kouji Yoshizawa )》

編集部おすすめの記事

特集

調査・レポート・白書・ガイドライン アクセスランキング

  1. 警察庁 2022年サイバー空間をめぐる脅威公表、ランサムウェア被害右肩上がり

    警察庁 2022年サイバー空間をめぐる脅威公表、ランサムウェア被害右肩上がり

  2. 少年の非行について直接の原因・動機は「所有・消費目的」が67.0%で最多(警察庁)

    少年の非行について直接の原因・動機は「所有・消費目的」が67.0%で最多(警察庁)

  3. 迷惑メール対策推進協議会「送信ドメイン認証技術 DMARC導入ガイドライン」公表

    迷惑メール対策推進協議会「送信ドメイン認証技術 DMARC導入ガイドライン」公表

  4. 取締役や幹部への罰金 禁固 罷免 解雇 ~ サイバー攻撃後の被処罰最多は APJ 地域

  5. 1,952 社から 9,208 件の報告 ~ 2023年度 Pマーク付与事業者の個人情報取扱いにおける事故

  6. 金融機関は p=reject 設定が多い ~ TwoFive「国内DMARC統計とその傾向 2024年7月版」

  7. JIPDEC「個人情報取扱い事故報告」2022年版、最多原因「手順やルールに違反した作業や操作」

  8. JNSA 2023 十大ニュース ~ 富士通への行政指導や名古屋港のランサムウェア感染、元派遣社員による持ち出し等

  9. 7月のフィッシング報告状況、「.cn ドメイン」のフィッシングメールを多く確認

  10. 敵対的 AI 対抗で「侵入前提」から「予防優先」に転換

アクセスランキングをもっと見る

「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」
「経理」「営業」「企画」「プログラミング」「デザイン」と並ぶ、事業で成功するためのビジネスセンスが「セキュリティ」

ページ右上「ユーザー登録」から会員登録すれば会員限定記事を閲覧できます。毎週月曜の朝、先週一週間のセキュリティ動向を総括しふりかえるメルマガをお届け。(写真:ScanNetSecurity 名誉編集長 りく)

×