Adobe Flash Player の AVM2 命令の取り扱いに起因する整数アンダーフローの脆弱性(Scan Tech Report) | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2018.02.19(月)

Adobe Flash Player の AVM2 命令の取り扱いに起因する整数アンダーフローの脆弱性(Scan Tech Report)

脆弱性と脅威 エクスプロイト

1.概要
Adobe Flash Player に整数アンダーフローを引き起こしてしまう脆弱性が報告されています。
ユーザが悪質な SWF ファイルを利用する Web ページまたは SWF ファイルが埋め込まれた Office ドキュメントを閲覧した場合、リモートの第三者によってシステム上で不正な操作が実行される可能性があります。
既にこの脆弱性を悪用するエクスプロイトキットが確認されており、攻撃を受ける可能性が高いことが考えられるため、影響を受けるバージョンの Flash Player を利用するユーザは可能な限り以下に記載する対策を実施することを推奨します。


2.深刻度(CVSS)
10.0
http://nvd.nist.gov/cvss.cfm?version=2&name=CVE-2014-0497&vector=%28AV:N/AC:L/AU:N/C:C/I:C/A:C%29


3.影響を受けるソフトウェア
Adobe Flash Player 11.7.700.260 以前 (Windows/Macintosh)
Adobe Flash Player 12.0.0.43 以前 (Windows/Macintosh)
Adobe Flash Player 11.2.202.335 以前 (Linux)
Adobe Flash Player 12.0.0.43 以前 (Google Chrome)
Adobe Flash Player 12.0.0.43 以前 (Internet Explorer (IE) 10/11)※1

※1 Windows 8/8.1 の IE 10/11 に同梱される Flash Player


4.解説
Adobe Flash Player には、ActionScript 3.0 で記述された Flash ファイル (SWF) を実行可能な仮想マシン Adobe ActionScript Virtual Machine (AVM2) が実装されています。この AVM2 の JIT (Just-In-Time) コンパイラが SWF ファイル内のバイトコードをネイティブコードに変換します。

Adobe Flash Player には、li16/li32※2 などの AVM2 命令を扱う際の配列オブジェクトに対する境界チェックに不備があるため、整数アンダーフローが発生する脆弱性があります。
このため、SWF ファイルを処理する際に配列インデックスに不適切な値を使用してしまい、結果として、意図しないメモリ領域を参照してしまう脆弱性が存在します。

この脆弱性を利用することで、リモートの攻撃者は、Flash Player を実行するユーザの権限で任意のコード実行が可能となります。

なお、発見者である Kaspersky Lab 社によれば、この脆弱性を悪用する SWFファイルが埋め込まれた Microsoft Word ファイル (.docx) が標的型攻撃に利用されていたと報告※3 しています。

※2 https://wikidocs.adobe.com/wiki/display/AVM2/li32
※3 http://www.securelist.com/en/blog/8177/CVE_2014_0497_a_0_day_vulnerability


5.対策
以下の Web サイトを参考に、下記のバージョンの Adobe Flash Player にアップデート※4 することで、この脆弱性を解消することが可能です。

Adobe Flash Player 11.7.700.261 以降 (Windows/Macintosh)※5
Adobe Flash Player 12.0.0.44 以降 (Windows/Macintosh)
Adobe Flash Player 11.2.202.336 以降 (Linux)
Adobe Flash Player 12.0.0.44 以降 (Google Chrome)
Adobe Flash Player 12.0.0.44 以降 (IE 10/11)

Adobeセキュリティ情報 APSB14-04:
http://helpx.adobe.com/jp/security/products/flash-player/apsb14-04.html

※4 現時点 (2014/6/2) においては、Adobe Flash Player 13.0.0.214 が最新バージョンとなります。
なお、Scan Tech Report Vol.579 で紹介した問題 (CVE-2014-0515) を悪用する攻撃が日本国内で増加していることが確認されているため、可能な限り最新バージョンの Adobe Flash Player にアップデートすることを推奨します。

Adobe Flash の脆弱性を悪用して日本のユーザーの銀行口座情報を狙う攻撃
http://www.symantec.com/connect/blogs/adobe-flash-2


6.ソースコード
(Web非公開)

(執筆:株式会社ラック サイバー・グリッド研究所

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Scan Tech Report
http://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html
《株式会社ラック サイバー・グリッド研究所》

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