Microsoft Graphics コンポーネントの実装に起因する整数オーバーフローの脆弱性(Scan Tech Report)
複数の Microsoft 製品に含まれる Microsoft Graphics コンポーネントに整数オーバーフローを引き起こしてしまう脆弱性が報告されています。
脆弱性と脅威
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1.概要 複数の Microsoft 製品に含まれる Microsoft Graphics コンポーネントに整数オーバーフローを引き起こしてしまう脆弱性が報告されています。 ユーザが悪質な TIFF ファイルまたは TIFF ファイルが埋め込まれた Officeファイルを閲覧した場合、リモートの第三者によってシステム上で不正な操作が実行される可能性があります。 この脆弱性を悪用する標的型攻撃が日本国内および中東や南アジアの広い範囲で確認されています。 昨年末に報告された脆弱性となりますが、脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、パッチ未適用の Windows OS または Office ソフトウェアを利用するユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。
3.影響を受けるソフトウェア Microsoft Office 2003 SP3 Microsoft Office 2007 SP3 Microsoft Office 2010 SP2 以前 ※2 Microsoft Windows Server 2008 for 32-bit Systems SP2 Microsoft Windows Server 2008 for Itanium-based Systems SP2 Microsoft Windows Server 2008 for x64-based Systems SP2 Microsoft Windows Vista SP2
※1 Microsoft Excel Viewer, PowerPoint Viewer, Word Viewer, Lync 2010/2013, Office 互換機能パックなどのソフトウェアもこの脆弱性の影響を受けます。 ※2 Windows XP または Windwos Server 2003 環境で利用する場合のみ、影響を受けます。
4.解説 Microsoft Windows Graphics Device Interface (GDI) は、Windows に搭載されている画像処理を行う Graphics コンポーネントの 1 つで、現在では GDI の機能を拡張した GDI+ が複数の Microsoft 製品にて使用されています。