マカフィーは3月4日、確認処理が省略されたほぼ自動的な方法で、Google Playから他のアプリを、ダウンロード・インストール・起動する、危険な国内ユーザー向けアプリの存在を公表した。このアプリは、Google Playで普通に公開されていたが、現在は削除済みだ。 このアプリは、「指定された10個以上のアプリ一覧のなかから、最低5個のアプリをインストールすると、引き換えにアダルト動画を視聴できる」という仕組みとなっている。インストールされるアプリは、ノーマルなものだったため、インストールによって報酬が支払われるアフィリエイト報酬狙いの行為と思われる。 このアプリは、ユーザーが動画ダウンロードを試みると、Googleアカウントの「SID」「LSID」という2つの権限をユーザーに要求する。これらの権限を与えてしまうと、アプリはユーザーのGoogleアカウント経由でGoogle Playストアを含む種々のGoogleサービスへのアクセスを許可される。さらに、非公式な方法でのHTTP通信を行い、任意の無料アプリを直接ダウンロードおよびインストールを行うことを可能とする。その結果、アプリ説明の閲覧、権限要求の確認、許可・拒否などのステップを省略し、ユーザーが判断することなく、そのアプリがすぐ起動してしまうという。 インストールされる他アプリは、今回は無害なものだったが、悪意のあるアプリに置き換えれば、すぐに深刻なサイバー攻撃が可能となる。今後サイバー犯罪者により、攻撃に利用される可能性は高い。マカフィーでは、インストール時や実行時の権限について、非常に慎重に再確認すべきだと指摘している。
ユーザーのデータを収集する携帯アプリはどれぐらいある?……ほぼ全部~レポート「無料でも有料でも、Android でも iOS でも、あなたのアプリはあなたをスパイする」(The Register)2014.2.28 Fri 8:30