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2017.12.15(金)

「多様化・複雑化する電気通信事故の防止の在り方に関する検討会」が取りまとめた報告書を公表、重要事故の基準見直しも提案(総務省)

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 総務省(総合通信基盤局電気通信事業部)は11月5日、「多様化・複雑化する電気通信事故の防止の在り方に関する検討会」が取りまとめた報告書を公表した。報告書は67ページで、PDFとして公開中。

 同検討会は2013年4月から開催されており、通信事業者などの意見を踏まえつつ、「(1)事故の事前防止」「(2)事故発生時の対応」「(3)事故報告制度」「(4)事故報告後のフォローアップ」の在り方を検討していた。本報告書を受けて、総務省では関係規定の整備等を進める予定だとしている。

 それによると、「重大事故」は、2012年度に17件発生。件数的には、最近5年間では毎年15件以上と高止まりしており、かつ、2013年度は、LTEに係る事故等により、8月時点ですでに8件発生し、10年前(2003年度)の年間件数(7件)を超過している状況にあるという。また、サービスの多様化・高度化やネットワーク・設備構成の高度化・複雑化等により、事故自体も、大規模化・長時間化している。また、設備管理の複雑化に対応しきれていない状況がより顕著に現れていると指摘している。

 こういった現状を受け同報告書では、事故報告について今後は「サービス別区分」を採り入れることを進言している。「音声サービス(緊急通報を扱うもの)」「音声サービス(緊急通報を扱わないもの)」「データ通信サービス・専用サービス」「無料のインターネット関連サービス」の4つのサービスごとに、重要度が異なるものとして扱う考え方だ。

 現行の報告基準での重要事故は【「2時間以上」かつ「3万人以上」】だが、この基準だと【100万人に影響したが1時間以内】といった事故は、重要事故とならないこととなる。そこで【緊急通報を扱うサービスは「1時間以上」かつ「3万人以上」】【データ通信サービス・専用サービスは、「1時間以上」かつ「100万人以上」、または「2時間以上」かつ「3万人以上」】など、新基準を増やすことを提案している。

 この点について、事業者側は「即時性を求めることは適当ではない」との意見をあげている。一方、ユーザーアンケート結果では、ネット利用の停止だと、50%前後が「1時間未満で重大事故と感じる」と回答しており、「事業者と利用者の認識が一致しているとは考えられないため、適当でない」と結論づけている。

 そもそも、現行の継続時間数の基準「2時間」は、電気通信事業法制定時(1984年)における電電公社の加入者交換機の故障修理時間等を考慮して設定されたものだという。重大事故の影響度が高まるなか、今後は時間基準がより厳しく見直される可能性が高いといえる。

相次ぐ電気通信事故、事業者の報告基準を見直しへ……総務省

《冨岡晶@RBB TODAY》

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