株式会社ラックは7月18日、Webアプリケーションを構築するためのフレームワークである「Apache Struts2」における脆弱性(S2-016)を悪用した攻撃が7月17日から急増しているとして、注意喚起を発表した。これは同社の運営するセキュリティ監視サービス「JSOC マネージド・セキュリティ・サービス」において、同脆弱性を悪用した攻撃が多数確認されていることを受けたもの。この脆弱性により、特別なHTTPリクエストをApache Struts2上で動作しているWebアプリケーションに対して送信することで、任意のJavaコードが実行され、結果的に攻撃者により任意のOSコマンドや不正なプログラムをリモートから実行される可能性がある。脆弱性が確認されているバージョンは、「Apache Struts 2.0.0 ~ 2.3.15」。セキュリティアップデートが公開されたのは7月16日だが、翌日には攻撃が具現化している点で深刻な問題であるとしている。同社では、Apache Struts2を使用しているサイトの多くは、セキュリティアップデートの適用によるWebアプリケーションへの互換性問題が懸念されるため、互換性検証作業を行う都合で対策が遅れる可能性の懸念を指摘している。また、攻撃や被害を受けているかどうかの確認方法や、推奨する対策方法についても紹介している。