株式会社Kaspersky Labs Japan(カスペルスキー)は7月3日、ロシアKasperskyが6月24日に公開したリリースの抄訳として、2013年5月のスパムレポートを発表した。これによると、5月にはすべてのメールトラフィックにおけるスパムの割合が4月から2.5ポイント減少し、月平均69.7%となった。また、すべてのメールトラフィックにおけるフィッシングメールの割合はわずかに増加した。スパマーはフィッシングメールの添付ファイルをユーザに開かせるように、AmazonやUPS、Western Unionといった有名なインターネットサービスや貨物運送会社の正当な通知メールを模倣して送信している。世界のスパムの大半は、中国(21.4%)と米国(16.3%)の2カ国から送信されていた。3位の韓国の割合は増加を続け、5月には12%となっている。5月に送信された多くのフィッシングメールは、個人情報の詐取を目的とした、Microsoftのカスタマーサポートサービスを騙ったものであった。一見したところ、本物のMicrosoft.comドメインから送付されたかに見えるこのメールには、以前通知した(とされる)アップデートが行われなかったため、ユーザの「Microsoft Window」(最後の「s」がない)が使用できなくなると書かれている。また、使用不能になる前にメール内のリンクをクリックして確認を行うようにと促す。このメールに騙されてリンクをクリックすると、個人情報の詐取を目的に作りこまれたフィッシングサイトに飛ばされる。さらに、Microsoft主催とされる架空のくじの当選通知メールも出回った。くじの当選を通知する別のメールでは、詳細情報を教えるので連絡するようにと誘導していた。