日商エレクトロニクスでは、BYOD導入で起こりがちな問題を解決する「XenMobile」というソリューションを展示していた。 業務でスマートフォンやタブレットを利用する場合、情報漏えい、不正侵入防止、ウイルス被害防止などセキュリティ上の問題から、MDM、MAMといった管理ツールを導入することが多い。これらのツールでは、イントラネットへの接続やファイルアクセス、アプリのインストールなどの管理を行ったり、端末内データの暗号化や紛失・盗難時にはリモートでデータを消去する機能を実装したりする。 こうした環境では、紛失時にリモートワイプが実行されると個人の電話帳や写真なども削除されてしまう、会社のポリシーに従うとSNSやクラウドサービスの利用、アプリのインストールが制限されてしまう、といった問題がしばしば発生してきた。 XenMobileでは、これらの業務利用の部分をロールベースで、個人利用のデータやアプリから分離させることができる。例えば業務用として許可またはオーサライズされたアプリは、パブリックなアプリストアではなく、会社が用意する専用のアプリストアからダウンロードする。ダウンロードしたアプリは、端末上ではサンドボックス内で実行され、個人用のデータや領域をアクセスすることはない。 デバイス利用者は、個人利用のデータやアプリと業務利用のデータやアプリが混在して区別がつかなくなったり、間違って会社のファイルや情報を個人メールで送ったり、SNS等で公開してしまうミスを防げる。また、リモートワイプも業務領域だけに限定されるので、すべてのデータが消えることもない。 また、モバイル端末用の仮想デスクトップ環境(VDI)もサポートされているので、オフィスのPC向けのアプリをそのままスマートフォンで実行できたり、サーバー上のデータを、端末にデータを残さないで利用することも可能だ。 企業・管理者側としては、個人端末に対してプライベート利用の余地を残しながら、企業のセキュリティポリシーを適用した運用が可能となるため、支給端末のコストを減らしたり、BYODのリスクを低減できるという。
【Interop 2013】FortiGateアプライアンスによる標的型攻撃対策や安全なBYOD・スマートデバイスなどの各種ソリューションを展示(フォーティネットジャパン)2013.6.12 Wed 21:00