【ITセキュリティ先端企業 対談シリーズ2】堀場製作所、イノベーションと成長を支えるITセキュリティ戦略 (2) | ScanNetSecurity[国内最大級のサイバーセキュリティ専門ポータルサイト]
2017.11.25(土)

【ITセキュリティ先端企業 対談シリーズ2】堀場製作所、イノベーションと成長を支えるITセキュリティ戦略 (2)

特集 コラム

※ TREND PARK 特約記事 ※

分析・計測機器分野で世界トップシェアを誇る堀場製作所。創業以来、精力的な技術革新、海外進出、M&Aを通じてビジネスを拡大してきた同社は、常に最先端のITを経営に組み入れてこられた企業でもあります。トレンドマイクロは、同社のネットワークやPC端末、また製品までを守る、セキュリティパートナーとして長年信頼関係を築いてきています。

なぜ堀場製作所はセキュリティのパートナーとしてトレンドマイクロを選ばれたのでしょうか。同社の成長とイノベーションの原動力をITマネジメント、セキュリティ戦略の面から、株式会社堀場製作所 業務改革推進センター 情報技術担当センター長 新井修氏に、トレンドマイクロ株式会社 取締役副社長 大三川 彰彦が伺いました。

●「セキュリティが『HORIBA』ブランドを守る」

新井氏
堀場製作所では、セキュリティ対策はすなわち、「HORIBAブランド」を守るためのものであると考えています。今年で創立60年を迎え、長きに渡る積み重ねの結果が今のブランドにつながっています。しかし、一旦セキュリティ事故が発生すれば、社会的な信頼は失墜し、一夜にしてブランドは崩壊してしまいます。

こうした観点から、堀場製作所では、製品に対するセキュリティ対策も以前から取り組んでいます。万が一、出荷した製品にウイルス感染が発見されれば、重大な信用問題になります。そこで、御社に相談し開発されたのが、出荷前の製品に差し込んでウイルス検索・駆除ができるUSB メモリ型のツールです。

大三川
「Trend Micro Portable Security(以下、TMPS)」ですね。当社でも、オフライン端末向けのセキュリティ対策製品の企画を進めており、御社のご要望やご事情を伺うことで、お客さまの課題を解決するソリューションを迅速に開発、ご提供することができました。

鈴木氏(株式会社堀場製作所 業務改革推進センター テクニカルマネージャー)発生した事例はありませんが、ウイルスに感染すれば、分析・計測結果の誤差や異常が引き起こされる恐れもあります。こうした課題に直面していた時に、相談したのが御社です。われわれのニーズをくみ取りながら、要件に対応する製品開発に柔軟に取り組んでいただきました。TMPSを通じて、堀場製作所の製品だけでなく、業界全体、ひいては社会の安全性確保にも貢献できることをうれしく思います。

赤松氏
TMPSを導入前の製品のウィルスチェックは、出荷製品をそのままチェック するのが難しく、大きな手間になっていたのに対して、TMPSの場合、最終出荷の状態でウイルス検索・駆除を行えるため、工数削減も実現できました。今後は、海外子会社への展開も進めていきたいと考えています。

新井氏
御社とのお付き合いは大変長く、1990年からウイルスバスターを利用し、現在では、こちらのセキュリティ要件に合わせた製品、ソリューションの組み合わせにより、フルレイヤでの対策を提供していただいています。さらに、TMPSのように、ニーズに応じたソリューションを提供してもらうなど、われわれのセキュリティを包括的に支援してくれるパートナーだと考えています。

●ブランドへの誇りを社内に埋め込む

大三川
経済のグローバル化が加速する中、文化や習慣の壁により、苦戦している企業も少なくありません。25カ国に拠点を拡大し、半数以上が海外従業員の御社においても、セキュリティ対策では、日本国内のように進まない場合もあるのではないのではないでしょうか。

新井氏
文化や習慣、価値観が異なる人が集まりビジネスを進める上で重要になってくるのが、従業員一人ひとりのブランドへの誇りです。堀場製作所では、企業文化を守り育むために、小冊子「HORIBA Brand Book」を全従業員に向け配布し、思いを共有しています。2007年に始まった取り組みで、グローバルで共有するため、日本語、英語のほか、ブランス語、ドイツ語、中国語、韓国語の6ヶ国語で制作しました。

創立60周年を迎える今年は、ブランドへの誇りを全社で共有する象徴的な活動を行いました。先人が築いたブランドに新しい価値を付加して、「TASUKI」にして次の世代につないでいくという決意を、トップが未来への宣言として発表し、従業員一人ひとりの夢が書かれた横断幕を「TASUKI」としてつないだのです。地道ではありますが、こうした活動を通じ企業文化を正しく理解し、HORIBAブランドを守る意識こそが、セキュリティの維持や継続につながると確信しています。

大三川
ブランドに対する誇りが、御社の高いセキュリティ対策、意識に表れているのですね。IT部門における取り組みはいかがですか。

鈴木氏
年1回、世界中のIT担当者が一堂に集まるグローバルITミーティングを通じて、グループIT計画の策定と進捗の確認、課題の確認を行っています。本ミーティングは日本だけでなく、ユーロッパ、アメリカと開催地域を変えて実施しています。こうした各地域でのフェイストゥフェイスの活動により、HORIBA企業文化の理解だけでなく、拠点の文化や現状を理解することができます。特にセキュリティに関しては、グローバル・セキュリティポリシーに基づく各社基準の統一を進めることができていると感じています。

赤松氏
国内と同じような具体的な事例に基づくセキュリティ教育は、今後グローバルに取り組んでいきたいところです。一方で、昨今のようにIT環境が変化し、セキュリティリスクが複雑になる中、御社には、堀場製作所のセキュリティライフサイクル全般に渡り、最新の脅威に対しても抜け漏れがないか、引き続き包括的にサポートしていただくことを期待しています。

新井氏
これからもセキュリティのパートナーとして、セキュリティ対策の課題も含めどんどん提案してください。両社のセキュリティへの取り組みが、ひいては社会の安全につながるものと期待しています。

大三川
ありがとうございます。特定の組織を狙った標的型攻撃といわれるような脅威も顕在化するなか、これからは、お客さまごとの環境に合わせて、最適なソリューションを包括的に提供していくことがセキュリティベンダに求められており、当社でも取り組みを推進しているところです。今後も御社のご期待に応えられるよう、技術、製品、人材、サポートに更なる磨きをかけ、セキュリティのリーダーの企業として安心をお届けできるよう取り組んでまいります。

※この記事はトレンドマイクロ株式会社のセキュリティ情報誌 TREND PARK から転載しました※
《TREND PARK》

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