マカフィー株式会社は7月5日、2012年6月のサイバー脅威の状況を発表した。本レポートは、同社のデータセンターで把握している情報をもとにトップ10を算出し、同社の研究機関であるMcAfee Labsの研究員が分析をしたもの。PCにおけるウイルスの脅威傾向では、先月に引き続き「Blackhole」に関連した脅威がいくつかランクインしている。検知データ数で2位、6位、10位にランクインしている「X97M/Laroux」はExcelのマクロウイルスで、比較的古いもの。しかし、最近でも新たな亜種が発見されており、活動が止んでいるわけではない。同社では、マクロを実行させるときは安全なファイルであることを確認した上で実施するよう呼びかけている。リムーバブルメディアで感染する「Autorun」ワーム(Generic!atr、Generic Autorun.!inf.G)や、それらによって落とし込まれるオンラインゲームのパスワードスティーラー「Generic PWS.ak」も、引き続きランクインしている。なお、オンラインゲームをターゲットとしたパスワードスティーラーの感染は日本を含めてアジアでよく見られる傾向であるが、他の不正な機能をもつものも数多く存在している。また、「W32/Conficker.worm」は脆弱性による感染のほかに、リムーバブルメディアでも感染する機能を搭載している。