1.概要MySQL には、特定の HANDLER ステートメントを処理した場合に、サービス運用妨害 (DoS) が発生する脆弱性が存在します。データベースにアクセス可能なリモートの第三者に利用された場合、MySQL サーバを不正に停止される可能性があります。脆弱性を悪用された場合の影響度が高いため、対象のユーザは可能な限り以下の対策を実施することを推奨します。2.深刻度(CVSS)CVE-ID 未割り当てのため、現状なし3.影響を受けるソフトウェアMySQL 5.1.61 以前MySQL 5.5.21 以前※影響を受けるバージョンの MySQL が含まれる、Linux ディストリビューションにおいても、この脆弱性の影響を受ける可能性があります。4.解説HANDLER ステートメントは、MySQL のストレージエンジンを直接操作することが可能な SQL ステートメントであり、InnoDB/MyISAM テーブルに対して有効です。MySQL には、row_search_for_mysql() 関数 (storage/innobase/row/row0sel.c)において、削除したレコードに対する HANDLER READ NEXT ステートメントの取り扱いに不備があるため、アサーションエラーが発生し、mysqld がクラッシュする脆弱性が存在します。この脆弱性を利用することで、データベースにアクセス可能なリモートの攻撃者は、MySQL サーバをサービス不能状態にする可能性があります。なお、mysqld_safe 経由で mysqld を起動している場合は、mysqld がクラッシュ後、ランタイム情報をログファイルに記録し、自動的に再起動します。この脆弱性は InnoDB ストレージエンジンを利用する環境が影響を受けます。5.対策以下の Web サイトより、MySQL 5.1.62/5.5.22 以降を入手しアップデートすることで、この脆弱性を解消することが可能です。MySQL Downloads:http://www.mysql.com/downloads/MySQL Documentation Changes in MySQL 5.1.62http://dev.mysql.com/doc/refman/5.1/en/news-5-1-62.htmlMySQL Documentation Changes in MySQL 5.5.22http://dev.mysql.com/doc/refman/5.5/en/news-5-5-22.html6.ソースコード(Web非公開)(執筆:株式会社ラック サイバー脅威分析センター)※Web非公開該当コンテンツ閲覧をご希望の方はScan Tech Reportにご登録(有料)下さい。Scan Tech Reporthttp://scan.netsecurity.ne.jp/archives/51916302.html