トレンドマイクロ株式会社は5月21日、「Yahoo! Mail」で標的型攻撃に悪用が可能な脆弱性が確認されたとして、ブログで注意喚起を行っている。標的型攻撃に関連するメールを解析した際に「差出人」の欄に含まれる不正なJavaScriptを確認している。このJavaScriptは、メール受信者に対し「Document Object Model(DOM)」型の「クロスサイトスクリプティング(XSS)」を利用した攻撃を仕掛けるものであった。ただし同社では、この脆弱性を突く攻撃を再現することができなかったという。同社では、この問題についてYahoo! に連絡を取っており、Yahoo! においても攻撃の再現を試みたが、不成功に終わった。しかしYahoo! は、この不正なJavaScriptを検知するフィルター機能を強化している。トレンドマイクロでは、2011年6月に「Gmail」や「Hotmail」「Yahoo! Mail」といった人気のWebメールすべてに、ユーザのメールアカウント情報を改ざんしたりユーザのコンピュータを侵害したりする脆弱性が存在することを報告しており、利用者に注意するよう呼びかけている。