日本マイクロソフト株式会社は4月26日、「マイクロソフト セキュリティ インテリジェンス レポート(SIR)第12版」を公開した。SIRは、マイクロソフトが半期に一度公開している「セキュリティの脅威の動向を調査したレポート」で、第12版では2011年7月から12月における脆弱性、悪用(Exploit)、マルウェア、感染などに関する傾向を、全世界100以上の国や地域における6億台以上のシステムから収集したデータをもとに分析している。第12版では、「Conficker」が重大な脅威であり続け、特に企業にとってそうである理由を理解するために同社が行った分析について紹介しているほか、執拗な攻撃者が実行する標的型攻撃による脅威について、予防、検出、封じ込め、および回復のための保護的戦略の概要を説明している。脆弱性の深刻度の全体的傾向は、上昇傾向であるとしている。2011年上半期から下半期での傾向は、CVSS深刻度分類の3つすべてが減少し、2009年下半期以降の各期において深刻度分類「中」および「高」の公開数が減少傾向にある。エクスプロイトでは、HTMLまたはJavaScriptを通じて広まったエクスプロイトの検出件数が2011年後半に急増した。その主な原因は「JS/Blacole」の出現としている。