独立行政法人情報処理推進機構(IPA)は4月24日、クラウドコンピューティング(クラウド)が広く社会経済に浸透しつつある現況を踏まえ、そのセキュリティ面での課題や考慮事項に関して整理を行い、IPAにおける問題意識とそれに関する取り組みを技術レポート「テクニカルウォッチ」としてとりまとめ、公開した。クラウドは一般利用者へのサービス提供の基盤として、また企業間の業務連携の基盤としての利用も広まりつつある。一方で、クラウドのセキュリティに関する懸念についても国内外で多様な分析や報告がなされており、特にクラウドサービスの停止は社会的影響が極めて大きいと想定されている。本レポートでは、こういった問題意識も含め、世界におけるクラウドのセキュリティに関する議論、主に想定されるクラウドのセキュリティに関する問題点や課題、クラウドの社会への浸透と緊急時の活用、クラウドサービスが停止した場合の影響とその対策といった視点で情報を整理し、まとめている。また、IPAにおけるクラウドのセキュリティへの取り組みについても述べている。