DNP、電子書籍を安全に収納・閲覧するメモリカード「TinySmart」図書館向けに提供開始 | ScanNetSecurity
2024.03.28(木)

DNP、電子書籍を安全に収納・閲覧するメモリカード「TinySmart」図書館向けに提供開始

 大日本印刷(DNP)は19日、高セキュリティなmicroSDカード「TinySmart(タイニースマート)」に格納した電子書籍データと、タブレット型端末専用の閲覧ソフトの提供を開始した。札幌中央図書館が電子図書館の実証実験に採用したとのこと。

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 大日本印刷(DNP)は19日、高セキュリティなmicroSDカード「TinySmart(タイニースマート)」に格納した電子書籍データと、タブレット型端末専用の閲覧ソフトの提供を開始した。札幌中央図書館が電子図書館の実証実験に採用したとのこと。

 「TinySmart」は、安全性の高いICチップ(セキュアチップ)と大容量Flashメモリを搭載した高セキュリティなmicroSDカード。ICカード用の高セキュリティな基本OSを搭載しており、microSD用スロットがある機器であれば、専用リーダーライターなしで、ICカードと同様のセキュリティ機能を利用できる。専用の暗号・復号ソフトを利用することで、電子書籍データの不正コピーを防止する他、端末やTinySmartの盗難・紛失の場合にも電子書籍データの漏洩を防ぐなど、コンテンツの安全な管理を行うことができる。「TinySmart」は1枚(メモリ容量4GB)あたり約2,000円。データ書込等は別途費用が必要。

 札幌市中央図書館は、今後の電子書籍の貸出サービスを想定して、電子書籍のメリットや課題を検証するため、電子図書館実証実験を行っている。この実証実験は、自宅のパソコンやテレビ、図書館から貸与するタブレット型端末などの機器を利用して、約20タイトルの電子書籍を実験に応募したモニターが、機器による見え方や使い勝手などを検証するものとなっている。今回DNPが、暗号化した電子書籍データを格納したTinySmartと、それを搭載したタブレット型端末を利用者に貸し出す方法を提案し、採用されたもの。

 電子書籍データへのアクセスは専用ソフト以外からは困難となっており、不正コピーされても閲覧はできない。
また専用ソフトが起動する際にTinySmartとの間で認証を行い、正しい組み合わせでのみ起動を許可するという。

 今後DNPは、今回の電子図書館の実証実験の結果を受けて、実用化に向けた作業を行うとともに、全国の図書館や関連システム開発企業をはじめ、幅広いユーザーに向けて販売していく計画だ。
《冨岡晶@RBB TODAY》

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