同プロジェクトに関わる開発者がTor Cloudのイメージを発表しているが、これは、ユーザーによる同サービスへのアクセスを可能にするブリッジを、ボランティアが迅速に配備するのに利用できるものだ。この新システムは基本的に、ハードとソフトを配備、実行する労力とコストを減少させることで、このようなTorリレーの実行における面倒を、ある程度緩和するよう設計されている。
「Amazon EC2にTorブリッジをセットアップするのは容易で、2、3分程度しかかからない」と、月曜に発表された記事に、プロジェクト・メンバーが書いている。「このイメージは、自動のパッケージ・アップデートとポート転送を使用して設定されているため、Torが動作しない、あるいはサーバがセキュリティ・アップデートを入手しないといったことを心配する必要は無い。」
多くの場合、Torブリッジのセットアップに同イメージを利用する人々は、Amazonの無料利用枠に登録することになる。これによりボランティアは1年間、EC2上でブリッジを実行することが可能だ。登録できない人々は、1カ月に約30ドル支払う必要がある。
Torブリッジはメインディレクトリにリストされないリレーで、圧制的な政府やサービスプロバイダーによるブロックがより難しくなる。ボランティアにより維持されるリレーは、同ネットワークで最初のステップの役割を務める。そしてそこから、トラフィックが他のリレーへと転送される。
事前に設定されたサーバ・イメージは、ヴァージニア、北部カリフォルニア、オレゴン、アイルランド、東京およびシンガポールといった、Amazonの6カ所のサービス地域で利用できる。ブリッジのランニングコストを30ドル以下にするため、帯域制限がある。Torの記事によれば、いったんインストールすると、多少のメンテナンスは必要だという。
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(翻訳:中野恵美子)
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