犯罪者たちが AI を使って古典的な詐欺を「アップグレード」している。FBI が月曜日に発表したところによると、2025 年のサイバー犯罪被害額は過去最高の 208 億 7000 万ドル(約 3 兆 1300 億円)に達した。AI アシスタントたちの「頑張り」が大きいという。
インターネット犯罪苦情センター(IC3)の年次報告書 [PDF] によると、同機関に寄せられたサイバー犯罪の苦情件数が初めて 100 万件を突破し、2024 年比で 17 %増加した。また昨年は、報告されたサイバー犯罪被害総額が初めて 200 億ドルを超えた年でもあったと FBI は報告書の冒頭で述べている。
苦情の内訳を見ると、フィッシングが 191,561 件でトップ、次いで恐喝と投資詐欺が続く。金額ベースでは、投資詐欺が 86 億ドル(約 1 兆 2900 億円)の被害でダントツで高く、ビジネスメール詐欺(BEC)と技術サポート詐欺がそれに続く。
トップ 3 の「稼ぎ頭」はすべて FBI が「サイバー活用型詐欺(cyber-enabled fraud)」と分類するカテゴリーに属する。これはインターネットやその他の「新しい」技術を使って「古典的」詐欺を実行するものだ。サイバー活用型詐欺は 2025 年の苦情件数の 45 %を占めたが、金銭的損失では 85 %を占めている。
つまり、サイバー犯罪とは相も変わらず「インターネットを使って古典的な詐欺の射程を伸ばす」ことがメインであり、いわゆる不正アクセス等の「ハッキング」は報告されたサイバー犯罪事件においては少数派なのだ。なお、その少数派のハッキング被害として FBI に報告されたもののうち、データ侵害とランサムウェアが 75 %を占めている。
● AI が脅威リストに仲間入り
2025 年が IC3 報告書の歴史上初めて人工知能に関する特別セクションが設けられた年になったのも当然だろう。AI は過去 1 年間、詐欺師業界に革命をもたらすゲームチェンジャーとして報告されてきた。インターポールに至っては先月、AI 支援の金融詐欺の収益性が通常の詐欺の 4.5 倍に達すると発表している。犯罪者にとっては「投資収益率」が素晴らしいとのこと。
