AVTOKYO実行委員会が運営する、情報セキュリティ会議「AVTOKYO2011」が昨10月12日、東京の「クラブアクシス渋谷」で開催された。同イベントは、「no drink, no hack.」をスローガンとするセキュリティコミュニティ「AVTOKYO」が主催するセキュリティカンファレンスで、2008年から毎年開催されており、今回で4回目の開催を迎えた。そこで、イベント終了後の片付けと打ち上げ飲み会に追われる実行委員会リーダーの tessy氏に、今年のAVTOKYOの開催実績を聞いた。(本文敬称略)(写真及コメント:山本洋介山/ScanNetSecurity編集部)-今年の来場者数は何名になりましたか?おおよそ250名を超える参加者がいたようです。(編集部註:過去の入場者数は、2008年約100名、2009年約120名。2010年約160名)-来場者に傾向はありましたか?正確な把握は登録方法の性質上困難ですが、顔ぶれを見るかぎりは、政府・警察関係、セキュリティ業界の方々等々さまざまでした。地方から来られた方も多数いました。古くからセキュリティに携わってる方から、未成年まで幅広い方が来場されました。-今年一番盛り上がったセッションは何でしたか?スタッフで会場を走り回っていてあまり見れていませんが、どのセッションも立ち見がでて大変混雑していました。パネルディスカッションは日本語のみなので、外国からの参加者の方には敷居が高かったようですが、参加者と講演者が非常に近い形でコミュニケーションが行われ、盛り上がっていました。ツイッターでの盛り上がりは下記をご参照下さい。AVTokyo2011のつぶやきまとめ(#AVTokyo)http://togetter.com/li/213437-登壇した講師たちの反応やコメントはどうですか?tessy:おおむね好意的な反応を頂いてほっとしています。海外からの参加者からは「こんな形態のカンファレンスは世界を見ても無いのでおもしろい!」という感想をいただき、とても励みになりました。-来場者の反応はどうでしたか?tessy:日本人はシャイなので、なかなか質問がなかったように見えましたが、いくつかは講演者に直接話しかけたりする姿を見ました。Androidに関するセッションは日本人から質問が多数ありました。APTやCyberCrimeに関するものは外国人が質問したりもありました。ですが、相対的に他のカンファレンスよりもお酒が入るせいか質問は多い方だと思います。-当日の講演レジュメは一部Webで公開されると聞いたのですがtessy:公開NGのものも多数ありますが、後日サイト上にて告知します。こちらは少しお待ちください。-最後に来場してくれた人へのメッセージをお願いしますtessy:今年は大変多くのCFP(発表応募:Call for paper)があったこと、会場が3つのフロアに分かれたり、外国人を招きながら企業スポンサーに頼らず運営するなど、いろいろと挑戦的な部分がありましたが、結果として多数の外国からの講演者・参加者に来ていただき、僕たちのポリシーである「言語を超えるコミュニケーション」もでき、なんとか一つの形として開催することができました。講演者、参加者、スタッフ、またAVTOKYOへの支援の心をよせていただいた個人スポンサーの方々に心からお礼を言いたいです。本当にありがとうございました。また、今年初めての試みとして震災復興のためのチャリティオークションを開催しました。海外のカンファレンスからいただいた無料参加チケット、参加者・関係者から提供いただいた貴重な品々で最終的に26万円を超える金額になりました。金額はすべて日本赤十字に寄付する予定です。まだまだ、荒削りなイベントですし、今後もいろいろと改善をはかっていきますので、感想、フィードバックなどありましたら、(やさしいこころをそえて)送ってください。来年さらなるアップグレードをして帰ってきます。tessy氏略歴:「no drink, no hack.」というスローガンを最もよく体現する男として信頼をおかれるAVTOKYO実行委員会リーダー。都内の情報セキュリティ企業で技術者として働くかたわら、チーム「sutegoma2」を率い、世界各国のセキュリティ会議の技術コンテストを転戦してきた。今夏、世界最大のセキュリティ技術コンテストである米ラスベガスのDEFCON CTFの予選を2位で通過し本戦出場を果たしたほか、10月にマレーシアで開催されたコンテストでは優勝の戦績をおさめる