Kernel.orgは8月31日(現地時間)、Kernel.orgのインフラにある数台のサーバが不正侵入され、危険にさらされる事態にあったことが判明したと発表した。現在、ソースコードのリポジトリを検証するとともに、インフラ全体のセキュリティ強化を行うとしている。これは8月初め、侵入者がサーバ「Hera」へのroot権限を得てOpenSSHサーバとクライアントを変更、トロイの木馬を起動するファイルをシステムに追加したというもの。また、ユーザ操作のログが記録されていただけでなく、Exploitコードも仕込まれていたという。なお、root権限を入手した経緯は不明であるが、乗っ取ったユーザの権限を利用した可能性があるとしている。Kernel.orgでは現在、米国と欧州の当局に通知し調査を行うとともに、kernel.orgのすべてを再インストールする。また、Linuxカーネル内の各ファイルはハッシュ値を計算して安全を確認するという。(吉澤亨史)http://kernel.org/#news