マカフィー株式会社は8月29日、2011年第2四半期の「McAfee脅威レポート」を発表した。2011年の脅威状況は混沌としており、LulzSecやAnonymousなどのハクティビストグループの問題だけでなく、利用されるマルウェアや攻撃対象の端末にも変化が起きているという。この四半期に活発に活動したハクティビストにLulzSecが挙げられるが、このグループは「lulz」(メールの「LOL」あるいは「高笑いすること」)を目的にネットワークやサーバに手際良く侵入し、ユーザ名やパスワードなどを盗み出している。この影響はまだ続いており、セキュリティ業界は基本的な前提のいくつかを見直す必要があるかもしれないとしている。また、同四半期の大きな変化として、モバイルマルウェアが狙う3番目のプラットフォームにAndroid が登場したことを挙げている。この四半期は、新しいモバイルマルウェアの中でAndroidを狙うマルウェアが1位になり、2位のJ2ME(Java Micro Edition)を大きく引き離し、全体の2/3を占めた。金銭目的で携帯端末を攻撃するマルウェアも増加しており、サイバー犯罪者が使用するツールキットやサービスの価格にも変化が見られるという。Macを狙う偽のウイルス対策ソフトウェアの数も急増した。ボットネットとメッセージングの脅威は過去最低の水準を維持しているが、再び増加し始めている。(吉澤亨史)http://www.mcafee.com/japan/security/threatreport11q2.asp