株式会社Kaspersky Labs Japan(カスペルスキー)は5月12日、2011年4月の「マルウェアマンスリーレポート」を発表した。レポートによると、3月末から4月はじめにかけてLiveJournal.comをターゲットに行われたDDoS攻撃は、ロシア国内で大きなニュースとなった。ボットネットを構成するすべてのPCに対して、1日に1つか2つのリンクを攻撃するよう命令が出されたのち、4月4日にhttp://livejournal.com と http://livejournal.ruを含む36のリンクへの攻撃命令が出された。ほかにもロシア語ブロゴスフィアの人気のあるブログページが攻撃の対象になり、攻撃されたブログページは3月30日、4月4日、4月6日のさまざまな時間帯にアクセス不能となった。攻撃は4月6日以降に停止した。Adobe製品の脆弱性をターゲットとしたエクスプロイトの人気が再び上昇しており、今回「インターネット上で検知されたマルウェアランキング TOP20」で9位となった「Exploit.JS.Pdfka.dmg」のさまざまな亜種により攻撃を受けたユーザ数は4月に数十万に上った。レポートではこのほか、マイクロソフト月例パッチの「MS11-020」への注意喚起やSMS型トロイの木馬の拡散、Corefloodボットネットの閉鎖、「PlayStation Network」への不正アクセスなどにも触れている。(吉澤亨史)http://www.kaspersky.co.jp/news?id=207582700