株式会社Kaspersky Labs Japanは2月7日、同社のロシア本社が1月27日に発表した「2010年12月度スパムレポート」の抄訳を公開した。レポートによると、12月は恒例のクリスマスや新年といったテーマのほかに、スパム配信者がウィキリークス(WikiLeaks)が世界的に注目されていることを悪用したスパムが目立った。同社のスパムアナリストは、ユーザに対して民主主義の名においてウィキリークスのリンクを拡散するように呼びかけるスパムの大量配信を数件確認している。スパム配信者はさらに、スパムフィルタを回避するためのバックグラウンド用テキストとしてもウィキリークスの名前を使用している。12月のスパム配信元の調査では、インドが引き続きトップで全体の9.9%を占めた。2位はロシアの8.5%、3位がイタリアの4.8%、4位はベトナムの4.7%、5位はブラジルの4.4%となっている。一方で西ヨーロッパ地域におけるスパム配信は、英国で4.7%、フランスで2.2%、ドイツで1.8%の減少、地域全体では1.6%減少している。メール全体の1.75%で悪質なファイルが見つかっており、これは先月比0.15%増加している。地域的には11月と同様に、インド、ロシア、ベトナムでマルウェアが多く見られる。日本が配信元となっているスパムの割合は全体の0.16%で、12月にはスパムの数は1年間で最も低くなった。2010年に日本発のスパムが一番多く見られたのは2月で世界全体の1.36%を占め、年間を通じた平均は0.66%となっている。(吉澤亨史)http://www.kaspersky.co.jp/news?id=207582681