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2017.12.18(月)

「NOD32」と「ESET Smart Security」比較使用体験記 (1) 導入と運用

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軽快さを売りにしていたアンチウイルスソフトが、総合セキュリティソフト化されることで、スパイウェアやスパム対策などの追加機能でがんじがらめになって、激重ソフトに変貌し、ユーザーを落胆させることは多い。

「NOD32アンチウイルス(以下、NOD32)」といえば軽快さに定評のある最右翼ともいえるアンチウイルスソフトだが、「NOD32」の総合化された後継ソフトである「ESET Smart Security」は果たしてどうなのか?

先週までのインタビューでは「ESET Smart Security は NOD32 の軽快さを受け継いでいる」と、販売元企業が激しく主張していたが、果たしてその言葉、鵜呑みにできるのか。その真相を探るべく「NOD32」と「ESET SmartSecurity」そして、より一般的な基準をはかるため業界標準とされている「Norton Internet Security 2008」との比較使用検証を実施した。(編集部)



●ESET Smart Securityとは

「ESET Smart Security」は、総合セキュリティソフトとよばれるソフトウェアで、「ウイルス・スパイウェア対策」、「パーソナルファイアウォール」、「迷惑メール対策」という、私たちが日々パソコンを使う上で必要となる3つのセキュリティ機能を備えている。Norton Internet Securityやウイルスバスターなどと同様の総合セキュリティ対策ソフトウェアである。

このESET Smart Security は、2007年11月から発売が開始されたばかりの最近登場したソフトであるが、前身となったアンチウイルスソフト「NOD32」はセキュリティ業界などで動作の軽快さと高い検出率などで高い評判を得ている。この記事を書いている私も個人的に2005年からのユーザーである。

ESET Smart Securityは、このNOD32のアンチウイルスソフトとしての高い検出率と、その動作の軽さを受け継いでいる。その上でパーソナルファイアウォールや迷惑メール対策を加え、総合セキュリティソフトとして提供されているのだ。その売りは、NOD32を継承した「動作の軽快さ」と「検出率の高さ」である。

●ESET Smart Securityの機能

(1)ウイルス・スパイウェア対策
ウイルスやスパイウェアを発見し、駆除や隔離をすべて自動的に処理する。従来のウイルス定義データベースを使用した検出方法と併せて、NOD32から受け継ぎ、更に性能を高めた独自技術「ヒューリスティック手法」を使うことでウイルス対策を行う。リアルタイムなファイル保護機能だけではなく、メールやWebアクセスの保護機能も備わっている。

(2)パーソナルファイアウォール
ネットワークを監視することで、侵入や攻撃を検知し不審な通信を遮断し、必要な通信のみを許可する。標準設定では自動フィルタリングモードになっており、ファイアウォールを通過させるアプリケーションの設定は自動的に行われる。また、対話モードを用いて、詳細な設定を施すこともできる。

(3)迷惑メール対策
不要な広告などの迷惑メールを判断し分類することで、指定したフォルダにメールを移動する。迷惑メールのフィルタリングは、ホワイト/ブラックリスト機能以外にベイジアンフィルタを用いていて、迷惑メールと判断されるキーワードを学習し続けることで分類精度を高めるようになっている。

●ESET Smart Security の導入

ESET Smart Security をインストールして、利用を開始するまでの手順は以下のようになる。

1. ESET Smart Security のインストール
2. オンラインユーザー登録
3. アップデートのための「ユーザー名」「パスワード」の入力と更新

1. ESET Smart Security のインストール
ESET Smart Security のメディアを挿入し指示に従えば、特に難しい設定などもなくインストールは完了する。インストール後に「新しいネットワークが検出されました」というウインドウが表示され、「厳密に保護する」か「共有を許可」、または「詳細設定」を選択することでネットワークコンピュータの保護モードを設定する。

図:ネットワークの検出

2. オンラインユーザー登録
ウイルス定義データベースなどをアップデートするために、キヤノンシステムソリューションズのWebサイトでユーザー登録を行うと、「ユーザー名」と「パスワード」がメールで送られてくる。

3. アップデートのための「ユーザー名」「パスワード」の入力と更新2.の手順で取得した「ユーザー名」と「パスワード」を、ESET Smart Security に登録する。認証完了後に最新のアップデートが提供される。

1〜3までの手順が完了すれば、利用を開始することができる。おそらく、多くのユーザーはインストールしただけの標準設定で利用し続けることができるはずだ。

初期設定では「標準モード」になっていて、簡単な設定項目しか表示されない。動作ログなども簡略化されたものだけが表示される。複雑な設定もなく、情報量も少ないので、セキュリティ対策などに詳しくないユーザーに優しいインタフェースになっている。

セキュリティ対策に詳しいユーザーや、ネットワーク構成が複雑な場合など、標準モードで可能な設定では不都合があり動作設定を変更したい場合には、「詳細モード」に切り替えることで細かな設定を行うことができる。

図:ESET Smart Security(標準モード)


●ESET Smart Security の運用

ESET Smart Security を導入した後、日々の運用時に特に設定する項目はない。日々のウイルス定義データベースのアップデートは自動で行われ、ウイルスが検出されれば自動的に駆除される。アラートを示すウインドウは一時的に表示されるが、自動的に閉じるようになっている。

パーソナルファイアウォールは標準設定として「自動フィルタリングモード」になっているので、通常は何も設定する必要がない。もし、導入後にこれまで使っていたアプリケーションがネットワーク接続できなくなっていれば、詳細設定から許可するアプリケーションを追加するか、「対話モード」にすればよい。

迷惑メール対策はOutlook ExpressやMicrosoft Outlookと統合され、それらのインタフェースに「迷惑メール」ボタンなどが追加される。迷惑メールを選択し、「迷惑メール」ボタンをクリックすることで学習を行う。ある程度学習した後は、自動的に迷惑メールは指定したフォルダに分類されていく。

必要なメールが迷惑メールとして誤判定されることもあるので、その場合には「信頼メール」ボタンをクリックするか、右クリックメニューから「ホワイトリストに追加」をクリックすることで、信頼できるメールだと言うことを学習させることができる。(次回へつづく)

図:Outlook Express と統合されたESET Smart Security


【執筆:株式会社トライコーダ 上野 宣 ( http://www.tricorder.jp/ )】


【関連記事】
進化を続けるセキュリティソフト 第1回 NOD32の軽い動作を受け継ぐESET Smart Security
https://www.netsecurity.ne.jp/3_11082.html
進化を続けるセキュリティソフト 第2回 NOD32の高検知率を受け継ぐESET Smart Security
https://www.netsecurity.ne.jp/3_11134.html
「NOD32」と「ESET Smart Security」比較使用体験記 (2) NOD32とESET、ESETとノートンを比較
https://www.netsecurity.ne.jp/3_11198.html


【関連リンク】
キヤノンシステムソリューションズ株式会社
http://canon-sol.jp/
《ScanNetSecurity》

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