マイク・ナッシュ氏は、まず、その「Trustworthy Computing」への取組状況とその成果について、「脆弱性は確実に減少している」という事実を強調しながら紹介した。具体的な数値でみてみると、2004年度(2004年6月30日まで)に公開された脆弱性が46件だったのに対して、「2005年度(2005年6月30日まで)に公開された脆弱性は62件にものぼり、多くの利用者から「Trustworthy Computingの成果はうまく発揮されていないとの指摘を受けた」という。しかし、その内訳を詳細に分析してみると、「Windows XP SP2での脆弱性の公開は2005年度で18件にとどまっている。これは、Windows XP SP1の35件と比べて約半分にまで減少したことになる」と「Trustworthy Computing」の効果が具体的な数値として明らかになっていることを語った。
続けて、マイク・ナッシュ氏は、オープンソース系の基本ソフトやサーバソフトと比較して「Windowsには脆弱性がより多く存在する」と認識されていることについても、具体的な数値を示しながら冷静に判断することを求めた。マイク・ナッシュ氏はアメリカのある調査会社、つまり第三者機関の調査として「2005年4月から9月までの半年間でオープンソース系ソフトで公開された脆弱性は217件にものぼり、一方、Windows Server 2003で公開された脆弱性は32件である」と指摘。「32件でも多いと認識し、より少なくする努力を継続する」と語った。