RSA Conference 2005 Japan事務局の斉藤と申します。今週から、Scan Security Wire 読者の皆様に向けて、5月12日、13日に開催されるRSA Conference 2005 Japan のお役立ち情報を、4回にわたってお届けします。第1回目の今回は、RSA Conferenceの成り立ち、これまでの歴史についてお伝えします。●RSA Conferenceの歴史RSA Conferenceは、情報セキュリティ全般の技術、最新情報、トレンドを網羅する、世界最大規模のカンファレンス&展示会です。1992年、米国西海岸で暗号学者が集まる小規模な発表会として始まり、以後毎年、米国で開催され、2005年で14回目を迎えました。年々規模が拡大し、現在は14,000人以上の来場者を集めるカンファレンスに成長しました。近年は、米国に加え、日本、ヨーロッパで開催されており、2005年度は2月のサンフランシスコを皮切りに5月に日本、10月にウィーンで開催されます。当初は、暗号の研究に携わる人々の意見交換や論文発表の場でしたが、14年間で、インターネットによる通信技術の普及やeビジネスの発展、また個人情報やプライバシー問題の浮上など、世相の変化を大きく受けて、現在では、暗号技術のみならず、ネットワーク技術、技術標準、政策、アクセスマネージメント、プライバシーなど広範囲のトピックを扱うようになりました。現在カンファレンスの参加者は研究者、政府関係者、教育関係者、ベンダーなど多岐にわたっています。●「RSA」って何?イベントの名称である「RSA」とは、1977年、マサチューセッツ工科大学の教授/研究者であった、リベスト(R)、シャミア(S)、エーデルマン(A)という3人が発明したRSA公開鍵暗号アルゴリズムを指しています。RSA暗号は、現代暗号学史上で最大級の発明と評され、インターネットの発展、普及を支えてきました。この3人が1982年に創業したRSA Data Securityが、きわめて学術的な集まりとして主宰したカンファレンスが「RSA Conference」です。以来、誕生の背景を今に引き継ぎ、企業色の無いパブリックなカンファレンスとして成長してきました。一企業のプライベートイベントではないため、数年先を見越し登場する技術や標準化の動向などが取り上げられ、参加者から多くの注目を集めています。次週は、2月に開催された、米国RSA Conference 2005の様子についてお伝えします。(RSA Conference 2005 Japan 事務局 斉藤)http://ssl.medialive.jp/rsa2005fm/effect/index.cgi?type=sc1