イタリア警察が1月14日に発表したところによると、62ヶ国の何百というホームページを反グローバリゼーションのスローガンに置き換えた容疑でハッカー集団"Hi-Tech Hate" のメンバー6名を逮捕した。彼らは、15歳から23歳までの学生だった。同集団の攻撃は、昨年(2001年)7月ジェノバで開催されたG8 サミット期間中に始まった。しかし、大きな金銭的損失をもたらさなかったため、彼らに科せられる量刑はそう厳しいものではない、というのが大方の見方だ。 米国では、ペンタゴンやNASA そしてハーバード大学、コロンビア大学など多数の大学が同グループの被害に遭った。また欧州や南アフリカの政府機関ウェブサイトも攻撃を受けた。イタリアでは、厚生省、国防省、複数のメディア機関、左翼民主党、インターネット・プロバイダなどが被害に遭った。 捜査は技術犯罪対策本部が担当し、8月頃から進められた。捜査を担当したGiancarlo Samele 氏は「このハッカー集団が攻撃したサイト数の多さは、過去の同様の事件と比べ群を抜いている。しかし、金銭的損失を伴う被害は、殆ど報告されておらず、そう悪質な攻撃ではない」と述べている。有罪が確定した場合、最高で3年の禁固刑に処される予定だ。しかし、逮捕されたメンバー全員に前科がなかったことから、執行猶予がつくだろうと付け加えた。