市場調査会社Gartner社が企業のサイバーセキュリティ対策に投じる費用について調査を行い、その報告書が6月11日に発表された。それによると、2011年のセキュリティ費用は今年(2001年)の約10倍に膨れ上がるという。今年、企業が情報セキュリティに計上する費用は収益の0.4%程度だが、2011年には収益の4%に達する見通しだ。尚、企業が機密情報を防護する費用としては、人件費、ハードウェア費、ソフトウェア費、外部委託サービス費、物理的なセキュリティ措置費などが挙げられる。同社の調査責任者Roberta Witty氏は、2004年までに5社のうち4社がビジネスの重要部分としてインターネットを使用すると予測し、そして、少なくとも半数の企業は、インターネットのセキュリティ脅威から深刻な財政上の損失を被ることになると警告した。 Computer Security Institute(CSI) 社が今年の初めに発表した報告書(186社を対象)によると、コンピュータ犯罪による企業の平均損失額は200万ドル。またコンピュータウイルスが企業にとって最も共通したインターネット脅威であり、損失額全体の約半分は企業秘密の窃盗によるものだった。